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晚來天遇雪

特に気温の変化が激しくて


最近は、深夜など家のどこかで「ミシッ」とか、アルミのフェンスが「バン」と音を立てる。
 こんな当たり前のことでも、その筋の研究家に云わせたら、「超常現象」だと言うのかも知れない。彼らは、原因が分卓悅假貨からないことが起きると、霊の仕業だの、祟だのと「除霊」をしなければならないと騒ぎ立てるのだから。

 冗談ではない、如何に人間の脳が発達して、過去に謎と云われたことも見事に解き明かしているといえども、人間に分からない、或いは解き明かせないこともたくさんあるのだ。解き明かせないことを、即オカルトと決めつけるのは人間の奢りである。

 私が書く物語には、幽霊や神や仏がふざけて登場するが、信心深い人から見れば、ずいぶん罰当たりなことなのだろう。


 シリーズの第一作目「能見数馬」の校正を終え、第二作目「佐貫三太郎」に取り掛かっている。

 能見数馬が死んで間もなく、信州は上田藩の藩士佐貫慶次郎の第一子として生まれたのが佐貫三太郎である。

 彼が四歳の折、三太郎の母が慶次郎の同輩、中岡慎衛門と姦通していると噂が立ち、逆上した慶次郎は妻を手打ちにしてしまった。噂の相手が死んだ為に、慎衛門は釈明することが出来ず、密かに脱藩して江戸へ逃れたが、噂は悪意に満ちた嘘であったと判明する。

 慶次郎は四歳の三太郎を連れて、無実の中岡慎衛門を連れ戻すべく江戸へ向うが、三太郎を江戸に住む妻の妹に預けて行方知れずになってしまう。

 三太郎を預けた義理の妹は、掏摸を生業としていた為、三太郎は掏摸として育てられた。

 三太郎は八歳になると、他人の物を盗む掏摸の生活に耐え切れず、「医者になる」と言い残して、名医と噂の高い伊東松庵診療所の門を叩く。

 三太郎は、漢方医の修行をしながら余暇を利用して父を捜すが、父は遠島の刑を受け、離島に流されていることを知る。

 この後、父慶次郎との再開を果たすが、時を同じくして、三太郎は捨て子の三太という四歳の少年と出会う。三太は上田藩士に返り咲いた佐貫慶次郎の養子となり、甲賀忍者の流れを汲む慶次郎に剣の手解き水光槍 好唔好を受けるが…
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